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カゴ落ちで機会損失していませんか?ECサイトのCVRを改善する7つの即効性テクニック

カゴ落ちで機会損失していませんか?ECサイトのCVRを改善する7つの即効性テクニック

「カートに商品は入るのに、なぜか購入まで至らない…」
「アクセス数はあるのに、売上が伸び悩んでいる…」
ECサイトを運営する多くの担当者が、このような「カゴ落ち(カート離脱)」の問題に頭を悩ませています。お客様が商品をカートに入れた瞬間は、売上が生まれるまであと一歩のところ。ここでの離脱は、非常にもったいない機会損失です。

しかし、ご安心ください。多くの場合、カゴ落ちはサイトのささいな問題を改善するだけで、劇的に改善できます

本記事では、EC運用代行のプロが現場で実践している「CVR(購入率)を改善するためのチェックリスト」を7つに厳選してご紹介します。専門的な知識がなくてもすぐに見直せる項目ばかりですので、ぜひご自身のサイトと照らし合わせながら読み進めてみてください。

そもそも、なぜ「カゴ落ち」は起こるのか?

お客様が購入をやめてしまうのには、必ず理由があります。チェックリストを見る前に、まずは主な原因を理解しておきましょう。

想定外の費用: 「送料や手数料が思ったより高かった」
強制的な会員登録: 「買うだけなのに、アカウントを作るのが面倒」
複雑な決済プロセス: 「入力項目が多すぎる」「手順が分かりにくい」
決済手段の不足: 「使いたい決済方法がなかった」
サイトへの不安: 「このサイト、本当に安全なのかな?」

これらの「面倒」「不安」「不満」といった購入直前の小さなストレスが、カゴ落ちに繋がっています。

いますぐ改善できる!CVR改善チェックリスト7選

それでは、具体的な改善チェックリストを見ていきましょう。一つでも当てはまる項目があれば、それは売上アップのチャンスです。

チェック1:
送料や追加費用は「購入手続き前」に分かりますか?

最も多い離脱理由が「想定外の費用」です。決済画面に進んで初めて高い送料を知ったお客様は、「騙された」と感じて購入意欲を失ってしまいます。

OK例: 商品ページやカート画面に「〇〇円以上で送料無料」「全国一律〇〇円」といった記載が分かりやすくある。
NG例: 決済手続きの最終盤まで送料が分からない。

【改善アクション】
商品ページやサイトのヘッダーなど、お客様が早い段階で目にする場所に送料のルールを明記しましょう。

チェック2:
入力フォームの項目は、本当に全部必要ですか?

長い入力フォームは、お客様に大きなストレスを与えます。特にスマホでの入力は手間がかかるため、項目は最小限に絞るのが鉄則です。

OK例: 住所が郵便番号から自動入力される。必須項目と任意項目が色分けされている。
NG例: 電話番号、性別、生年月日など、配送に不要な情報まで必須になっている。

【改善アクション】
「なぜこの情報が必要か?」を一つひとつ見直し、不要な項目は削除または任意入力にしましょう。「EFO(入力フォーム最適化)」ツールの導入も効果的です。

チェック3:
決済方法は、お客様が選びたいものを用意できていますか?

クレジットカード決済だけでは、多くのお客様を逃している可能性があります。特に若年層は、PayPayなどのスマホ決済や後払い決済を好む傾向があります。

OK例: クレジットカードに加え、Amazon Pay、PayPay、コンビニ後払いなど、複数の選択肢がある。
NG例: 銀行振込とクレジットカードしか対応していない。

【改善アクション】
ターゲット顧客層がよく利用する決済手段を調査し、導入を検討しましょう。決済代行サービスを利用すれば、複数の決済方法をまとめて導入できます。

チェック4:
「ゲスト購入」ができますか?

「まずはお試しで一度だけ買いたい」というお客様にとって、購入のための会員登録は高いハードルになります。

OK例: 「会員登録して購入」と「ゲストとして購入」の2つの選択肢が用意されている。
NG例: 会員登録をしないと購入手続きに進めない。

【改善アクション】
会員登録なしで購入できる「ゲスト購入」の選択肢を設けましょう。購入完了ページで「次回から入力を省略できる会員登録はこちら」と案内すれば、自然な形で会員化を促せます。

チェック5:
「購入ボタン」は目立っていますか?

「どこを押せば買えるの?」とお客様を迷わせてはいけません。購入ボタン(CTAボタン)は、サイト内で最も目立つデザインであるべきです。

OK例: 周囲のテキストとは異なる目立つ色(オレンジや緑など)で、「カートに入れる」「レジに進む」といった具体的な行動を促す文言になっている。
NG例: ボタンが背景色に埋もれていたり、「送信」のような分かりにくい文言だったりする。

【改善アクション】
ボタンの色や文言を複数パターン試すA/Bテストを行い、最もクリックされるデザインを見つけましょう。

チェック6:
お客様が「安心できる」要素はありますか?

顔が見えないネットショップでは、信頼性が売上を大きく左右します。お客様は「このサイトは本当に安全か?」を無意識にチェックしています。

OK例: SSL化(URLが「https://」で始まる)されている。会社の連絡先や「特定商取引法に基づく表記」が明記されている。お客様の声や受賞歴などが掲載されている。
NG例: サイトのデザインが古い。連絡先の電話番号がどこにも書かれていない。

【改善アクション】
SSL化は必須です。プライバシーポリシーを整備し、運営者情報を明確にしましょう。購入者のレビュー掲載も、信頼性を高めるのに非常に効果的です。

チェック7:
スマホで見たときに、文字やボタンが小さすぎていませんか?

今やECサイトのアクセスの大半はスマートフォン経由です。パソコンでは見やすくても、スマホでは使いにくいサイトは致命的です。

OK例: スマホの画面サイズに合わせて、文字や画像が自動で最適化される(レスポンシブデザイン)。ボタンや入力フォームが指でタップしやすい大きさになっている。
NG例: パソコンサイトをそのまま縮小しただけで、指で拡大しないと文字が読めない。

【改善アクション】
実際にご自身のスマホでサイトを操作し、ストレスなく購入まで完了できるかを確認しましょう。Googleの「モバイルフレンドリーテスト」でチェックするのもおすすめです。

防ぎきれなかった離脱を追う!
カゴ落ちユーザーを呼び戻すリマーケティング施策

ここまでご紹介したチェックリストを完璧に実践しても、残念ながらカゴ落ちはゼロにはなりません。お客様が別の作業を始めて忘れてしまったり、まさにその場で購入する決断ができなかったり、理由は様々です。しかし、諦めるのはまだ早いです。一度は「商品をカートに入れる」という強い購入意欲を示してくれたお客様は、皆様のECサイトにとって最も価値のある見込み顧客です。その熱意が冷めないうちに、もう一度サイトに呼び戻すための「攻め」の施策を2つご紹介します。

1. カゴ落ちメール/LINE

カートに商品を入れたままサイトを離れたお客様に対し、「お忘れ物はございませんか?」と自動でリマインドを送る手法です。多くのECプラットフォームで標準機能やアプリとして提供されており、非常に費用対効果の高い施策です。

成功のポイント
タイミング: 最も効果的と言われるのは離脱から1時間~3時間後。お客様の記憶が新しいうちに、そっと背中を押してあげます。
内容の工夫: ただリマインドするだけでなく、「今なら使える5%OFFクーポン」を添えたり、「その商品のレビューはこちら」と口コミへのリンクを貼ったりすると、再訪率・購入率が大きく向上します。

2. リマーケティング広告

サイトを訪れたり、カートに商品を入れたりしたお客様を追跡し、彼らがYouTubeやニュースサイト、SNSなどを見ているときに、自社の広告を表示させる手法です。
「一度見た商品の広告が、なぜか追いかけてくる」という経験はございませんか?あれがまさにリマーケティング広告です。

成功のポイント
クリエイティブ: お客様がカートに入れていた商品の画像を広告に表示させる「動的リマーケティング」が非常に効果的です。「そういえば、これが欲しかったんだ」と思い出してもらうきっかけになります。
配信期間: あまりしつこく追いかけると嫌がられてしまうため、配信期間は離脱後7日~14日程度に設定するのが一般的です。

これらのリマーケティング施策は、一度設定すれば自動で働き続けてくれる強力な営業マンとなります。設定には少し専門的な知識が必要な場合もありますが、その効果は絶大です。

まとめ

今回は、ECサイトの売上を最大化するためのカゴ落ち対策について、サイト内部で機会損失を防ぐ「守りの施策」と、離脱した顧客を呼び戻す「攻めの施策」の両面から網羅的に解説しました。
まず、すべての土台となる「守りの対策」として、以下のCVR改善チェックリスト7選をご紹介しました。

1. 送料・追加費用の事前明示
2. 入力フォームの最適化(EFO)
3. 決済方法の多様化
4. ゲスト購入の許可
5. 購入ボタンの視認性と文言
6. サイトの信頼性・安心感の醸成
7. スマートフォン表示への完全対応

さらに、「攻めの対策」として、一度は購入を検討してくれた熱の高いお客様を呼び戻す、以下のリマーケティング施策も有効です。

・カゴ落ちメール/LINE
・リマーケティング広告

まずは、ご自身のサイトで、すぐに着手できるチェックリストの見直しから始めてみてください。一つ改善するだけでも、目に見えて効果が現れることも少なくありません。
しかし、リマーケティング施策のような発展的な内容や、データ分析に基づいた継続的な改善には、専門的な知識やリソースが必要になるのも事実です。
もし、
「チェックリストを試したが、なかなか効果が出ない」
「人手が足りず、攻めの施策まで手が回らない」
といったお悩みをお持ちでしたら、ぜひ一度、私たちにご相談ください。貴社のECサイトが抱える課題を分析し、売上を最大化するための最適な戦略をご提案いたします。

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