X(旧Twitter)は、その情報拡散力とリアルタイム性から、多くの企業が広告施策に活用しています。しかし、「始めてみたものの期待した成果が出ない」という声も少なくありません。
広告を出稿したものの、クリックはあるが購入に繋がらない。コストばかりかかって効果が見えない。こうした課題の多くは、X広告の特性を理解できていないことが原因です。
この記事では、クロス・プロップワークスの支援実績をもとに、X広告の成功事例と効果的な活用法を解説します。
X広告とは?基本と特徴を押さえておこう
「広告」という名のコミュニケーションツール
X広告には、タイムラインに自然に溶け込む「プロモ広告」や、フォロワー獲得を目的とした広告など、多様なフォーマットが用意されています。まずは主な広告フォーマットとその特徴を理解しておきましょう。
| 広告フォーマット | 特徴 | 主な目的 |
|---|---|---|
| プロモ広告 | ユーザーのタイムラインや検索結果に、通常の投稿と同じ形式で表示される広告。いいね、リポスト、リプライが可能。 | ・Webサイトへの誘導 ・商品やサービスの認知拡大 ・エンゲージメント獲得 |
| Amplify(アンプリファイ) | Xが提携する大手メディアが配信する動画コンテンツの前後などに動画広告を配信する仕組み。 | ・新規フォロワーの獲得 ・アカウントの認知度向上 |
| Xテイクオーバー | タイムラインの上部や「話題を検索」タブの最も目立つ位置を1日限定でジャックできる広告。大規模なリーチが可能。 | ・新商品ローンチや大型イベントの告知 ・短期間での圧倒的な認知獲得 |
| Xライブ | イベントや発表会などをライブ配信できる機能。配信をプロモ広告として配信することも可能。 | ・イベントの臨場感を共有 ・ユーザーとのリアルタイムな交流 |
多くの担当者の方が、まずこれらの機能一覧を眺め、自社の目的に合いそうなものを選ぶ、というアプローチを取られます。しかし、それだけでは成果に繋がりにくいのが実情です。
X広告は単なる「広告枠」ではなく、「ユーザーとの会話を始めるきっかけ」として捉える必要があります。Xは、ニュース速報やイベントの実況、あるいは日常の何気ないつぶやきまで、様々な情報がリアルタイムで共有され、それに対してリプライや引用で意見が交わされる「会話のプラットフォーム」です。この会話の輪に、企業としていかに自然な形で参加し、ユーザーを巻き込むか。その視点がなければ、フォーマットの知識だけを深めても成果には繋がりません。
X広告で成果を上げた成功事例3選
ここでは、私たちが実際に支援してきたクライアントの事例から、成功の本質を紐解いていきます。クライアントの具体的な名前は明かせませんが、その戦略には再現性のあるヒントが詰まっています。
問いかけ形式で参加を促した消費財メーカー
ある消費財メーカー様では、新商品の認知拡大を目的にX広告を活用していましたが、当初は商品の魅力を一方的に語る、典型的な「広告」だったため、ユーザーの反応が薄く、クリック率も伸び悩んでいました。
そこで、広告クリエイティブを「この新商品、あなたならどう使う?」という問いかけ形式に変更。ハッシュタグキャンペーンと組み合わせた結果、広告をきっかけとしたUGC(ユーザー生成コンテンツ)が増加し、広告経由の売上は前月比1.5倍を記録しました。
ターゲットの課題に寄り添ったBtoBサービス企業
BtoBのITツールを提供する企業様では、リード獲得単価の高さが課題でした。そこで、業界の専門家が交わしている会話を分析し、ターゲットが抱える「既存ツールの使いにくさ」を特定。その課題を解消できるという切り口で広告を配信しました。
単に製品機能をアピールするのではなく、ユーザーの「そうそう、それが言いたかった!」という共感を呼ぶ戦略です。結果、クリック率は従来の2倍に向上し、獲得単価を40%削減できました。
リアルタイム性を活かした地方の和食店
福岡の和食店様では、雨の日の集客減が課題でした。そこで、雨が降り始めたタイミングで「雨の日限定!このツイートを見せれば天ぷら一品サービス」という広告を地域限定で配信する戦略を実行しました。
Xのリアルタイム性を最大限に活かしたこの施策により、悪天候でも安定した集客を実現できるようになりました。
効果的なX広告活用の3つのポイント
前述の事例からわかるように、効果的なX広告活用にはいくつかの原則があります。短期的なバズではなく、顧客との長期的な関係性という「資産」を築く視点が重要です。
ターゲティングは「会話」を狙う
多くの企業が年齢や性別でターゲティングを行いますが、それでは不十分です。重要なのは、自社の商品やサービスが解決できる「悩み」や「興味」に関する会話が、どこで行われているかを把握し、その輪の中に広告を投下することです。
クリエイティブは「参加度」を重視する
美しく作り込まれた広告が、必ずしも効果的とは限りません。むしろ、ユーザーが「ツッコミ」を入れたり、返信したくなるような「参加の余地」があるクリエイティブの方が、エンゲージメントを高めます。広告は作品ではなく、コミュニケーションのきっかけです。
データ分析と改善を継続する
SNS運用で成果を出している企業に共通するのは、「データ分析による改善サイクルの実行」でした。これは広告運用でも同じです。
クリック率やインプレッション数を眺めるだけでは不十分です。それらの指標が最終的なビジネス目標(売上、問い合わせ)にどう繋がっているかを分析し、改善を繰り返すプロセスが不可欠です。
X広告運用でよくある失敗と対策
最後に、多くの企業が陥りがちな失敗と対策について解説します。
失敗例:クリック率は高いが、コンバージョンに繋がらない
これは最もよくある失敗です。原因の多くは、広告のメッセージと遷移先のランディングページ(LP)の内容が乖離していることにあります。
ユーザーは広告の「面白そう」「お得そう」という点に惹かれてクリックしますが、LPで急に専門的な話や堅苦しい説明をされると、温度差に戸惑い離脱してしまいます。
対策:広告からLPまで一貫した体験を設計する
広告で使用したキャッチコピーやトーンを、LPでも一貫して使用します。ユーザーが広告をクリックしてからコンバージョンに至るまで、一貫したコミュニケーションを体験してもらうという視点で全体を設計しましょう。
まとめ
X広告は、その特性を正しく理解し戦略的に活用すれば、強力なマーケティングツールとなります。
成功のポイント:
- 広告を「宣伝」ではなく「会話のきっかけ」として設計する
- ユーザーが参加したくなるコミュニケーションを意識する
- 短期的な指標ではなく、長期的な顧客関係を重視する
- データに基づいた改善サイクルを継続する
まずは、自社のターゲットがX上で「どんな会話をしているのか」を観察することから始めましょう。
X広告の運用にお困りの際は、クロス・プロップワークスまでお気軽にご相談ください。戦略設計から運用、効果測定までトータルでサポートいたします。
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