Facebookアルゴリズムの特徴と企業向け運用ポイント~「見てもらえない」を解決する本質的なアプローチ~

Facebookアルゴリズムの特徴と企業向け運用ポイント

企業のSNS担当者の方から、「Facebookに投稿しても、全然見てもらえなくなった」というお悩みをいただく機会が増えています。また、近年はInstagramやX(旧Twitter)に注力し、Facebookの運用を後回しにしているという企業も少なくありません。

しかし、Facebookは現在も国内で2,600万人のユーザーを抱えるプラットフォームであり、特にビジネス層へのリーチにおいては依然として有効なチャネルです。本記事では、Facebookのアルゴリズムの仕組みを正しく理解し、企業アカウントとして成果を出すための運用ポイントを解説していきます。

本記事ではFacebookのアルゴリズムに特化して解説しますが、SNS全体の最新トレンドや他プラットフォームのアルゴリズム対策についても体系的に知りたい方は、包括的に解説した専門記事もあわせてご確認ください。

目次

Facebookアルゴリズムを理解することがなぜ重要なのか

Facebookに限らず、SNSの運用で成果を出すためには、そのプラットフォームがどのような仕組みで投稿を表示しているのかを理解することが不可欠です。なぜなら、どれだけ良質なコンテンツを作っても、アルゴリズムに評価されなければ、そもそもユーザーの目に触れることがないからです。

アルゴリズムとは「表示の優先順位を決める仕組み」

Facebookのアルゴリズムとは、ユーザーのニュースフィードにどの投稿を、どのような順番で表示するかを決定するシステムのことです。Facebookには膨大な量の投稿が日々アップロードされており、全ての投稿を時系列順に表示していては、ユーザーにとって本当に関心のある情報が埋もれてしまいます。そのため、Facebookはアルゴリズムを用いて、各ユーザーにとって最も関連性が高いと判断される投稿を優先的に表示する仕組みを採用しています。

企業アカウントの投稿が「見てもらえなくなった」と感じる背景には、このアルゴリズムの存在があります。単に投稿の頻度を増やすだけでは、アルゴリズムに評価されず、フォロワーのフィードに表示されにくくなるのです。

企業アカウントが直面する「オーガニックリーチの低下」という現実

Facebookを運用する企業にとって、避けて通れないのがオーガニックリーチ(広告を使わずに自然に届く範囲)の低下という問題です。Facebookは2018年以降、友人や家族からの投稿を優先し、企業やメディアからの投稿の優先度を下げるアルゴリズム変更を行いました。この変更により、企業アカウントの投稿がフォロワーのフィードに表示される機会は大幅に減少しています。

しかし、これは決してFacebookが企業にとって無価値なプラットフォームになったということではありません。アルゴリズムの仕組みを理解し、それに適した運用を行えば、依然として効果的なリーチを獲得することは可能です。問題は、多くの企業がアルゴリズムの変化に対応できないまま、旧来の運用方法を続けていることにあります。

Facebookアルゴリズムの評価基準を理解する

Facebookのアルゴリズムは非常に複雑で、数千もの要素を考慮して投稿の表示順位を決定していると言われています。しかし、その中でも特に重要視されている要素を理解することで、効果的な運用の方向性が見えてきます。

最重要指標は「意味のあるインタラクション」

Facebookが現在のアルゴリズムで最も重視しているのは、「意味のあるインタラクション(Meaningful Interactions)」と呼ばれる概念です。これは、単なる「いいね」よりも、コメントやシェア、特に長文のコメントや友人間での会話を生み出す投稿を高く評価するという考え方です。

つまり、Facebookはユーザー同士のコミュニケーションを促進する投稿を優先的に表示したいと考えているのです。企業アカウントの運用においても、一方的な情報発信ではなく、フォロワーが反応したくなるような投稿を心がけることが重要になります。

具体的には、以下のようなインタラクションが「意味のある」ものとして評価されます。

インタラクションの種類評価の高さ
投稿へのコメント高い
コメントへの返信(会話の発生)非常に高い
投稿のシェア高い
シェア時にコメントを追加非常に高い
リアクション(いいね以外の感情表現)中程度
単純ないいね低い

この評価基準を踏まえると、企業アカウントが目指すべきは「いいね」の数ではなく、コメントや会話を生み出す投稿であることがわかります。

実際にユーザーとのインタラクションを高め、ビジネス成果に繋げた企業はどのような投稿をしているのでしょうか。Facebook活用で成果を出している企業の成功事例を5つ厳選して紹介した記事もご用意しています。

投稿の「新鮮さ」と「関連性」も重要な要素

アルゴリズムは、インタラクションの質に加えて、投稿の「新鮮さ(Recency)」と「関連性(Relevancy)」も評価しています。

新鮮さとは、投稿がどれだけ最近のものかという指標です。一般的に、新しい投稿ほど高く評価される傾向がありますが、これは単純に時系列だけで決まるわけではありません。投稿後しばらく経ってからエンゲージメントが急増した場合、その投稿は再び評価されることもあります。

関連性とは、その投稿がユーザーの興味関心とどれだけマッチしているかという指標です。Facebookは、ユーザーの過去の行動(どの投稿に反応したか、どのページをよく訪れるかなど)を分析し、そのユーザーが関心を持ちそうな投稿を優先的に表示します。

避けるべき「エンゲージメントベイト」

アルゴリズムがエンゲージメントを重視していることを知ると、「いいねしてください」「コメントで教えてください」といった呼びかけを多用したくなるかもしれません。しかし、Facebookはこうした「エンゲージメントベイトと呼ばれる手法を明確にペナルティの対象としています。

エンゲージメントベイトとは、以下のような投稿を指します。

ベイトの種類
リアクションベイト「賛成ならいいね、反対なら怒りマークを押してね」
コメントベイト「あなたの誕生月をコメントで教えて」
シェアベイト「この投稿をシェアして友達にも教えてあげて」
タグベイト「これを見てほしい友達をタグ付けして」
投票ベイト「犬派ならいいね、猫派ならシェア」

こうした投稿は一時的にエンゲージメントを獲得できるかもしれませんが、アルゴリズムによって検出され、ページ全体の評価を下げる結果に繋がります。私たちがSNS運用代行サービスでお客様をご支援する際にも、このような手法は一切推奨していません。

企業アカウント向け運用の実践ポイント

ここからは、アルゴリズムの仕組みを踏まえた上で、企業アカウントとして成果を出すための具体的な運用ポイントを解説していきます。

ポイント1:会話を生み出すコンテンツ設計

アルゴリズムが「意味のあるインタラクション」を重視していることを踏まえると、投稿の目的は「情報を届けること」ではなく、「会話を生み出すこと」であるべきです。

私たちが企業のSNS運用を支援する中で、特に効果的だと感じているのは、フォロワーに「問いかける」投稿です。例えば、新商品の紹介であれば、単に「新商品が出ました」と告知するのではなく、「皆さんはこの新機能、どんな場面で使いたいですか」と問いかけることで、コメントを促すことができます。

また、自社の取り組みや考え方を発信する投稿も効果的です。企業の姿勢や価値観に対して、フォロワーが共感や意見を述べたくなるような内容は、自然とコメントが集まりやすくなります。Facebookは他のSNSと比較して「実名制」「ビジネス利用」という特徴を持っており、職場の登録機能やビジネス向けのコミュニティ機能が充実しています。そのため、ビジネス関連の話題に対するエンゲージメントが期待できるプラットフォームとして、多くの企業に活用されています。

ポイント2:投稿の形式と頻度を最適化する

Facebookでは、投稿の形式によってエンゲージメントの得やすさが異なります。一般的に、動画コンテンツ、特にFacebookに直接アップロードされた動画(外部リンクではなくFacebook上で再生できる形式)は、他の形式よりも高いリーチを獲得しやすいとされています。YouTubeなど外部サイトへのリンクを貼った動画よりも、Facebook上で直接再生できる動画の方が優先的に表示される傾向があります。

また、Facebookライブ(ライブ配信)は、アルゴリズムによって特に高く評価されるコンテンツ形式です。ライブ配信中はリアルタイムでコメントやリアクションが発生するため、「意味のあるインタラクション」が自然と生まれやすく、配信終了後もアーカイブとして高い露出を維持できます。

投稿頻度については、質を維持できる範囲での投稿を心がけることが重要です。毎日投稿することよりも、各投稿でしっかりとエンゲージメントを獲得することの方がアルゴリズム上は効果的です。弊社の調査データでも、SNS運用を外注する理由として「リソース不足のため」が挙げられていますが、無理に投稿頻度を増やしてクオリティを下げるよりも、週に2〜3回でも反応の取れる投稿を継続する方が、長期的な成果に繋がります。

ポイント3:オーガニック投稿と広告の使い分け

企業アカウントにとって、オーガニックリーチの低下という現実を踏まえると、Facebook広告の活用は避けて通れない選択肢となっています。しかし、これは「お金をかけなければ見てもらえない」ということではありません。

私たちが推奨しているのは、オーガニック投稿と広告を戦略的に組み合わせるアプローチです。具体的には、まずオーガニック投稿を行い、その中で特にエンゲージメントが高かった投稿を広告として配信することで、効率的にリーチを拡大することができます。すでにフォロワーから良い反応を得ている投稿は、広告として配信した際にも高いパフォーマンスを発揮する可能性が高いからです。

また、Facebookの詳細なターゲティング機能を活用することで、自社の商品やサービスに関心を持ちそうなユーザーに絞って広告を配信することができます。年齢、地域、興味関心、行動履歴など、多角的な条件でターゲットを設定できるのは、Facebook広告の大きな強みです。

オーガニック運用と広告を組み合わせることで、成果は最大化されます。Facebook広告を活用してリーチやコンバージョンを伸ばした成功事例と、運用のポイントについてまとめた記事もぜひ参考にしてください。

ポイント4:データ分析に基づく継続的な改善

SNS運用で成果を出している企業に共通するのは、データ分析による改善サイクルを確立していることです。これは弊社が2024年12月に実施したSNS運用外注利用実態調査でも明らかになっています。

Facebookでは、ページインサイトという分析機能を通じて、投稿ごとのリーチ数、エンゲージメント数、クリック数などのデータを確認することができます。これらのデータを定期的にチェックし、どのような投稿が反応を得やすいのか、どの時間帯に投稿するのが効果的なのかを分析することで、運用の精度を高めていくことができます。

私たちがお客様のSNS運用をご支援する際にも、月次でレポートを作成し、KPIの進捗確認とともに、リーチやエンゲージメント率の高い投稿と低い投稿を抽出して、次月の投稿の軸として活用しています。このPDCAサイクルを回し続けることが、長期的な成果に繋がるのです。

インサイトの数字は、ページを成長させるためのヒントの宝庫です。数値から課題を発見し、具体的な改善策を導き出すためのレポート作成術や分析手法について詳しく解説した記事もあわせてご確認ください。

アルゴリズムの進化に対応し続けるために

Facebookのアルゴリズムは、AIや機械学習の技術を活用して常に進化を続けています。数年前に有効だった手法が、今では通用しなくなっていることも珍しくありません。

「ユーザーファースト」という普遍的な原則

アルゴリズムの具体的な仕組みは頻繁に変化しますが、その根底にある思想は一貫しています。それは「ユーザーにとって価値のある体験を提供する」ということです。Facebookがアルゴリズムを更新する目的は、ユーザーがプラットフォームをより長く、より快適に利用してもらうことにあります。

つまり、アルゴリズムの変化に振り回されないためには、小手先のテクニックに頼るのではなく、本当にフォロワーにとって価値のあるコンテンツを発信し続けることが最も重要な姿勢となります。アルゴリズムは変わっても、ユーザーが求めるものの本質は大きく変わりません。

最新トレンドへの感度を持ち続ける

とはいえ、プラットフォームの動向を全く無視することはできません。Facebookは近年、短尺動画の機能である「リール」を強化しており、リール形式の投稿が優先的に表示される傾向も見られます。また、Facebookグループを活用したコミュニティ形成も、アルゴリズム上で評価されやすいとされています。

コミュニティ形成はFacebookアルゴリズム攻略の鍵です。ファンとのエンゲージメントを深めるための「Facebookグループ」の効果的な運用方法について詳しく解説した記事もあわせてご確認ください。

私たちSNS運用の専門家は、こうした最新のトレンドや機能のアップデートを常にキャッチアップし、お客様の運用に反映させています。自社だけで全ての変化に対応し続けるのは容易ではありませんが、弊社の調査では、SNS運用を外注する理由として「専門知識がないため」が最も多く挙げられています。プロのサポートを活用することも、一つの有効な選択肢です。

まとめ:アルゴリズムを味方につける運用を

本記事では、Facebookのアルゴリズムの仕組みと、企業アカウントとして成果を出すための運用ポイントを解説してきました。

アルゴリズムの変化に対応し、成果を出し続けるパートナーを選ぶにはどうすればよいか。失敗しない運用代行会社の選び方や、依頼時に確認すべきポイントをまとめたガイド記事もぜひ参考にしてください。

改めて強調したいのは、アルゴリズムを「攻略する」のではなく、「味方につける」という発想の転換です。アルゴリズムは企業にとっての敵ではありません。ユーザーにとって価値のある投稿を評価し、そうでない投稿の露出を抑えるという、至極まっとうな仕組みです。

つまり、アルゴリズムに評価されるために必要なのは、フォロワーにとって本当に価値のあるコンテンツを、継続的に発信し続けること。これに尽きます。会話を生み出す投稿、自社の「らしさ」が伝わる投稿、フォロワーの役に立つ情報。こうしたコンテンツを地道に積み重ねていくことが、結果としてアルゴリズムに評価され、ビジネス成果に繋がるFacebook運用を実現する道筋となるのです。

私たちはSNS運用において、「認知拡大で終わらせない、売るための運用」を一貫して提唱しています。Facebookも例外ではありません。本記事の内容が、皆様のFacebook運用を見直すきっかけになれば幸いです。

アルゴリズムの変化に左右されない、「売るためのFacebook運用」を。

Facebookのアルゴリズムは進化し続けていますが、本質は常に「ユーザーへの価値提供」にあります 。私たちは戦略的なコンテンツ設計と広告運用を組み合わせ、貴社のビジネス成長を加速させる「戦略パートナー」として伴走いたします 。

✓東証プライム上場グループの知見を活かした戦略設計
✓最新アルゴリズムの解析と広告運用のノウハウを駆使し、リーチと成果を最大化
✓EC支援やリサーチなど、グループの多角的な機能を活用した売上に直結する運用


私たちは「認知拡大で終わらせない、売るための運用」を掲げ、戦略設計から販売・リピート促進までを一貫してサポートします 。貴社のビジネスを加速させる最適なパートナーとして、まずは現状の課題をお聞かせください。

監修

川﨑 恒平(Kohei Kawasaki)
株式会社クロス・プロップワークス 代表取締役

複数のベンチャー企業でWebメディアの立上げや営業、システム開発などを経験したのち、2004年に株式会社クロス・マーケティング入社。経営企画室長、情報システム部長を歴任し、組織のデジタル化を牽引。
その後、GDX株式会社の取締役COOとして、数多くのEC事業立ち上げやグローバル展開を支援した実績を持つ。

2021年よりクロス・マーケティンググループに復帰。現在はグループ執行役員および株式会社クロス・プロップワークス代表を務める。SNSマーケティング、EC運用、データ活用を軸としたデジタル戦略の専門家として、最新トレンドと実務に基づいた知見を提供している。

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