「Instagramを更新しても反応が薄い」「頑張って投稿しているのにフォロワーが増えない」。最近、こうした相談を受けることが本当に増えました。
リールを真似してみたり、インフルエンサーにお願いしたり。試してみるけれど、数字が動かない。そのもどかしさ、私たちクロスプロップワークス(以下、CPW)もよく知っています。現場で並走するたびに、同じ壁にぶつかるからです。
この記事では、クロスマーケティンググループの一員としてSNS支援を行う私たちCPWが、「認知を広げるだけで終わらせない」「売上までつなげる」Instagram運用の考え方と実践ポイントをお伝えします。
なぜ今、企業にInstagram運用が欠かせないのか
まず、前提を整理しておきましょう。「流行っているから」「写真が得意だから」では、Instagram運用は売上につながりません。
SNSの潮流は速いですが、Instagramはすでに“トレンド”を超えて生活導線の一部になっています。私たちが2025年3月に実施した自主調査(全国の15~69歳の男女4,160名を対象に実施した『SNS利用実態調査(2025年3月)』の最新版〔実査:2025年3月/n=4,160/オンライン〕)によると、国内全体の利用率は54.6%。10〜20代女性では9割に届いています。もはや「写真アプリ」というより、情報検索や購買前の意思決定にまで深く入り込んでいるのです。
ただし、ここで勘違いしてはいけないのは、利用ユーザーの“規模”が重要なのではなく、利用している人々の“性質”を理解することが重要です。Instagramは広告塔ではなく、ユーザーと信頼を積み重ねるためのコミュニティの場です。
ユーザーは広告を見たいわけではありません。共感したり、役に立つ情報を得たり、自分の価値観に合う世界を探しに来ています。だから企業も「伝える」より「会話を始める」つもりで発信することが欠かせません。
ちなみに、同調査では「企業アカウントをフォローする理由」として「投稿の世界観が好きだから」(43.1%)が最も多く、情報より“感性”で選ばれている実態も見えてきました。
失敗しないためのInstagram運用:3つの基本ステップ
投稿の頻度よりも、まずは方向性。私たちが支援する企業の多くも、最初はこの3ステップから整理します。
ステップ1:運用の「目的」を明確にする
「何のために運用するのか」。一見当たり前ですが、ここが曖昧なまま走り出すケースは非常に多いです。ブランディング、集客、採用。どれを軸にするかでコンテンツの中身もKPIもまるで変わります。
SNS活用成功事例:食品・化粧品メーカーN社
たとえば、私たちが支援した業務用食品・化粧品メーカーN社。当初は「ブランド認知の拡大」を目的にしていましたが、分析してみると投稿は「きれいな写真」中心。購買導線が弱く、ユーザー行動に繋がっていませんでした。
そこで、5日間限定のキャンペーン(X・Instagram同時展開)を設計。テーマを「開発担当者のリアルな声」へ切り替え、1日1本・15秒の短尺リールを連投。加えて、ストーリーズでは「製品比較アンケート」を実施しました。
結果、フォロワーが2,000人増加し、保存率も210%アップ(保存数÷リーチ数)。数値以上に、「「目的を共有したチームが同じ軸で動けた」ことが成果でした。リールは15秒×5本、投稿時間19〜21時固定。再現性を意識し、全投稿を同条件で検証しました。
なお、初日の動画だけ再生率が突出したため、以降の配信タイミングを夜に寄せています。こうした微調整も、実は大きな差を生みます。
ステップ2:届けたい「たった一人」を思い描く
次に考えるのは、誰に見せたいかです。「20代女性」では広すぎます。実際に頭の中にひとり浮かべられるくらいまで絞るのが理想です。この「ひとりを具体的に思い浮かべる」結果を明文化するのが、俗に言うペルソナ設定です。
たとえば「23歳・都内在住・美容部員・忙しくても情報感度が高い人」。この人物に刺さる投稿とは? どんな時間帯に見る? どんな言葉に反応する?そうやって投稿設計を細かく詰めていくと、言葉にも写真にも“芯”が通ります。
あるブランドのケースでは、「1人の理想顧客」を紙に書き出しただけで投稿基準が統一され、コメント率が1.6倍に伸びたこともありました。投稿が“誰かのため”に変わった瞬間、数字は自然についてきます。
余談ですが、この「理想顧客メモ」はチーム内で共有し、撮影現場でも壁に貼っていました。日々の投稿会議で初心に立ち返る“方位磁石”のような役割を果たしていました。
ステップ3:アカウントの「世界観」を整える
ユーザーが投稿を見てプロフィールを開く。そのわずか数秒でフォローを決めるかどうかが決まります。その判断材料になるのが、アカウント全体の世界観です。
色味、フォント、キャプションのトーン。統一感があると、それだけで“信頼できるブランド”に見えます。逆に、投稿ごとに雰囲気がバラバラだと、どんなに内容が良くても印象が散ります。
「世界観=ユーザー体験の一部」だと考えてください。なお、リブランディング直後の企業では、過去投稿を一度整理するだけでプロフィール訪問率が20%近く改善したケースもあります。
写真トーンは明るさを統一するだけでなく、キャプションの語尾もブランドトーンに合わせて調整。「です/ます調」から「〜なんです」へ変えたことで、コメント数が微増しました。
プロが実践する、成果を出す3つの運用戦略
ここからは、私たちCPWが現場で試行錯誤しながら積み上げてきた“リアルな運用テクニック”です。
戦略1:数よりも「刺さる」投稿を
“毎日投稿”という目標に縛られてしまうと、内容が薄くなりがちです。重要なのは、どれだけ人の心を動かせたか。
ある企業では、プロカメラマンの写真から、あえてスタッフがスマホで撮影した使用シーンに切り替えました。照明も簡易的。あえて生活感のある背景を残しました。これが予想以上に反響を呼び、保存数200%、いいね数150%アップ。
「作り込まれた広告より、日常っぽい投稿のほうが信頼できる」との声も多く寄せられました。ただし、手ブレや画質が悪すぎると逆効果なので、最低限の確認体制は必要です。手ブレ動画は離脱が増えたため、結局三脚だけ新調しました。現場の“小さな改善”が意外と成果を左右します。
戦略2:ハッシュタグを「検索設計」として考える
Instagramは今や検索エンジン。「#コスメ」や「#ファッション」のようなビッグワードだけでは埋もれてしまいます。
私たちは常に、中〜小規模の検索ワードを組み合わせて設計します。たとえば「#30代乾燥肌スキンケア」や「#イエベ秋おすすめリップ」。実際にユーザーが検索窓に打ち込みそうな言葉を抽出していく地道な作業です。
N社では、一般消費者向けではない、プロの現場で使われることを想定した独自のハッシュタグ戦略を展開しました。例えば「#【ターゲット職種】向け【製品カテゴリ】」や「#【特定の場所】で使える【製品の機能】」といった、検索するユーザーの課題が明確なキーワードをハッシュタグとして設定。これらのニッチなタグが、リール経由の流入を支える主要タグになりました。またタグ選定時には、実際に検索画面をキャプチャして共有。投稿数・表示順・関連タグを一覧化し、チームで「今週の勝ちタグ」を決めていました。
戦略3:ストーリーズとリールを目的で使い分ける
どちらも「投稿」ですが、役割はまったく違います。
- ストーリーズ: 日々の裏側やアンケートなど、フォロワーとの会話の場。
- リール: 拡散性が高く、新しい層への入口。
たとえば地域密着型ドラッグストアS社では、リールで季節商品の使い方を紹介し、ストーリーズでは「来店時アンケート」を実施。結果として来店数が大幅に増加し、LINE広告費を約20%削減できました。施策は4週間で、既存会員約2.5万人のうち休眠3か月層に限定配信。来店はPOSでキャンペーンコードを集計し、再来店率も追跡しました。
ホテル併設レストランT社では、リールでイベント動画を配信し、LINE公式ではクーポンを発行。開封率70%超、月684人の来店を獲得。紙チラシを廃止し、運用工数も削減しています。イベント前後2週間で比較。予約はLINEミニアプリ経由に一本化し、紙チラシ3万枚/月→0で印刷費25%削減を実現しました。
よくある落とし穴と、その抜け出し方
SNS運用で最も多い失敗は、「「フォロワー数」だけをKPIにしてしまうこと。フォロワーが多くても、関心の薄い層が大半では意味がありません。
目的がブランディングなら「保存数」や「エンゲージメント率」、集客なら「プロフィール遷移数」や「リンククリック数」。目的に合わせて見る指標を変えることが大切です。
また、担当者一人にすべてを任せるのも危険です。企画・撮影・投稿・分析のサイクルを、チームで分担して回すこと。
CPWが関わる企業でも、成果を出しているチームは例外なく“改善の型”を持っています。実際、毎週のデータレビュー会を10分だけ設けるだけで、運用改善が継続できるケースがほとんどです。
この10分会議では、Googleスプレッドシートに前週データを貼るだけ。たったそれだけでも議論が生まれ、「来週はこのCTA文で行こう」と自然にPDCAが回り始めます。
まとめ:Instagramは「ファンを育てる場所」
Instagramは、単なる広告ツールではなく、人との関係を育てるプラットフォームです。言い換えると、単なる宣伝ツールではなく、未来の優良顧客と出会い、長期的な信頼を育むための「コミュニティ」。
よって重要なのは、短期的なバズより、長期的な信頼を築き上げることになります。数字よりも、ユーザーの「好き」という感情をどう積み上げていくかが本質です。
明日からできることはシンプル。一度立ち止まって「何のために」「誰に向けて」発信しているのかを紙に書き出してみてください。それが、すべての戦略の出発点になります。正直、“毎日投稿”をやめた瞬間から運用が楽になり、結果的に保存数が増えた企業もあります。焦らず、続けられるリズムをつくることが最初の一歩です。私たちCPWは、データと現場の両側面から、企業のSNS運用に伴走しています。“売るための運用”を、一緒に形にしていきましょう。
SNS運用代行ならクロス・プロップワークス
クロス・プロップワークスでは、「SNS運用代行・コンサルティングサービス」を提供しております。プライム市場上場のクロス・マーケティンググループの一員だからこそできる、マーケティング業務のプロ集団が、貴社のSNS運用をリードさせて頂きます。
運用目的に応じて採用方針を決定
SNS運用の目的を明確にした上で、運用方針や投稿内容の方向性を決定します。
・SNS運用の目的に沿ったkpiの設定
・ターゲット、ペルソナの設定
方針に沿った運用代行
運用方針に沿った投稿記事の作成から投稿、ユーザー対応などの日々の運用業務を代行します。
レポートをもとに内容を改善
月次レポートをもとに次回の投稿内容の改善を行います。
・月次オンラインMTGの実施
・アカウント活性化施策
気になることがあれば、どんなことでもお気軽にご相談ください!

